たんぱく質が糖化したものをAdvanced Glication End products(AGE)=終末糖化産物といいます。こうなると、たんぱく質が本来の働きをしなくなり、細胞が老化します。
インシュリンの分泌が上手くいかなくなるのも、たんぱく質が糖化するからです。
食べ物や飲み物は、胃から出た後、「膵液(インシュリン)=糖の吸収」と「胆汁=脂肪の吸収」と十二指腸で混ざり合い、腸から血管へ吸収されやすい状態になります。
「糖」が体に吸収されると、肝臓が速やかに「糖」の形を変えようと頑張って処理します。この時多すぎる「糖」は、肝臓の代謝で中性脂肪になります。これをメタボといいます。
またそれ以上に余ると、腎臓は糖を再吸収しきれなくなり、尿に糖が混ざって排泄されてしまうのです。これを糖尿といいます。
このとき、最終手段として細胞質にある解糖系というエネルギー生産システムを発動して糖を分解しようとします。本来これは、100メートルを全力で走ったり、瞬発的なパワーを使ったり、体力以上に頑張ったり、寒さに耐えたりなどのときに使われる「解糖系」というメカニズムです。
このメカニズムは、酸素を使わない「発酵と同じ」反応システムなのですが、糖を減らすためのメカニズムとしても存在しますから糖をどんどん分解してくれます。ただ、そのほとんどはエネルギーにならず、乳酸になって血液を酸性にします。
細胞そのもののエネルギーが不足しますから、冷え症や疲労体質になり、細胞の寿命も短くなります。つまり、老化が早まります。
大切なエネルギー源だと思われているのに、過ぎた糖はそのままの形で体内に保存されません。
それは、「糖の化学式」を見ると一目瞭然です。
「糖」の形は、環状になったり、ひも状になったりします。
「環状の糖」は、安定していてゆっくり消化吸収されるので、粘膜細胞や血管細胞を傷つけません。その糖のほとんどがたんぱく質由来の糖です。ただ0.25%しか安定の環状の糖になってくれません。
問題は「ひも状の糖」です。ひも状の糖は活性酸素のように不安定で酸化されやすく、他のものと引っ付きやすい状態です。炭水化物、果糖、白砂糖、ショ糖由来の糖のほとんどである70%が不安定なひも状になります
最近「糖質オフ」や「カロリーオフの甘味料」が、流行っていますが、アステルパームと呼ばれるその化学式もひも状です。
糖が血液内にある状態を「高血糖」といいます。
この糖が血液内にいる時間が長いほど、体の細胞を構成するたんぱく質が、糖と結びやすくなります。本来細胞どうしの結合に機能している「糖鎖」が、他の糖によってたんぱく質と引っ付き細胞の結合を邪魔し、隙間が広がっていきます。これを糖化といいます。この隙間は、毛細血管のゴースト化も生み、血流低下になって行きます。
AGEを減らす物質「イリドイド」は、多くの薬用植物で見出され、それらが薬理活性と関与している可能性があります。
例えば、古来からからだに良いとされてきた植物・・・ヨモギ、芍薬、しょうが、どくだみなど漢方に使われてきた生薬や、ブルーベリー、ゴマ、ノニなど