「自分を表現するものはなんですか?」
自分を説明するために、出身地、職歴、年齢、資格というものが大事でしょうか?
大切なのは、原点(原動力と呼べる個性)を見つけ、原点を表現する(話し伝える)ことです。
人間の原点には、大きなエネルギーがあります。
人は興味を持つことで、面白さや楽しさに目覚めますが、途中で自信をなくし諦めてしまいます。自信をなくすのは、情熱を信じないという自分への不信が原因です。諦めたことで夢が叶わなかったという失望と後悔よりも、一つの方向からだけではなく、様々な角度から挑戦もせずに簡単に諦めてしまったことが情熱を減らしていきます。
日々過ごす中で、周りや自分の理想にとらわれ悩み、どこかに原点が隠れてしまっていることがあると思います。でも何度も自分に「何のために生きるのか」と問いを繰り返すこと、そして好奇心が強く良い質問をしてくれる他人に話すことによって、アイデンティティー(自分が何のために生きているのか)という原点に気づくことができます。時間を忘れるほどの夢中になれる原点を見つけたら、どれだけ長い間それを維持できるかがクリエイティブな活動(創造すること)を保つ上で重要になります。
THIS IS ME.
自分の見ている世界は自分だけが見るものであり、他人が見ているものと異なります。直感や感動はその人だけの感覚で、その体験を正直に自分の言葉や感覚で表現することで、自分自身の個性に気づくのです。最終的にそれが他人の心を動かすクリエイティブな活動(創造性)を表現するための向上につながるのです。
その情熱を維持するモチベーション(目的意識)を高めるには信念を作る必要があります。
信念とは生き方です。
原点に気づくのは自分への問いと対話から生まれ、その原点を維持するのは、信頼のおける他者との対話の場があるかどうかで変わります。そんな対話が生まれる場所が理想的なグループです。
グループには、ワーク、サークル、仕事、家族、親族、学校、地域、国などの共同体があります。
モチベーションが維持できるようになり、自分の属するグループがどうすれば意識の共有(集団的知性、集団意識)を発揮できるのかということが最も重要な課題になると思います。
組織や社会の問題を本質的に解決するには、不可欠な要素です。
多様性のある環境でグループがクリエイティブな活動(創造性)を発揮するには、異なる性格の人の原点を理解する必要があります。そして自分の原点を強みにするには多様性のある他人の助けが時には必要です。自分とはまったく異なる価値観や他人の原点を理解していることが、グループでプロジェクトを進める際にそのグループの潜在能力「ポテンシャル」を引き出すきっかけになるのです。
敬い尊ぶ気持ちでお互いの原点を見せ合えたとき、グループの間に簡単に崩れない強い信頼感が生まれます。あらゆる問題に対して最後まであきらめずにお互いの原点を活かして取り組む文化がそこに生まれます。必要なのは「取り繕わない文化を作る」ということです。グループに属する各人が目立つことができる文化を作ることです。
自分の原点を維持するために信頼のおける者との対話の場がそのグループにもなく、お互いが取り繕うということをすると、嘘をついていることになります。それだとお互いに不信感をつくることになります。
また一人の原点だけが強すぎるグループは、その偏った一つのエネルギーに影響を受け、そのエネルギーが目的地を決定し、周りにも影響し周りから自分へも影響しますから、自分の望んでいない活動になります。
自分の原点「何のために生きるのか」が表現でき、喜びを分かち合えるグループを見つけるべきです。
そのグループで対話しましょう。対話で大切なのは「感じる」ことです。それが自分にとって何を意味するのかということです。なぜなら心を動かされなければ、何も価値あることが起きず意味がないのです。この感じることを「共鳴」といいます。心が動けば感動が生まれ、からだが新たな方向へ向かいはじめます。
共鳴とは、境をなくすこと。欲を捨て木や森のように共鳴しやすい環境を作り出している存在なんだと気づくことです。変な人だと思われたり、疎外され笑われても、他人と違うことを恐れないことです。