意地とは五感(目・耳・鼻・舌・身)の次にある六感(心)のこと。心の持ち方。性質。心の奥底。意気地とは氣力。人は人間関係においてどうしても自分中心に(思い込みで)物事を考えてしまいます。その「心」が思うようにならないとき「意地」という感情を生み出して被害者意識になり、恨みや妬みやっかみが生まれます。
思い通りにならないことは「怒り」そのものです。怒りを感じている相手とは本当は誰なのでしょうか?家族に対する憎しみを見ないようにしてはいませんか?本当は別の人物に感じている怒りを、自分より弱い人や優しい人にぶつけていることも多いです。
その奥にあるのは「恐怖」。
意地の悪い人、ひねくれた考え方には、父親や母親・友達・周りの人から、自分は愛されていないと感じる強い劣等感(コンプレックス)があります。また、自分より強い親に常に気を使って暮らす脅迫観念(プレッシャー)があります。それは、自分の弱さでもあります。すべてにおいて過剰に反応する癖があるため、自分と他人を比べ優劣をつけようとします。
誰かにいびられたとき、別の誰かに同じようなことをすると、ストレスが解消される心理が人間にはあります。他人が卑屈になると、喜びを感じる人もいます。なぜならその姿は、かつての自分と同じだからです。人に嫌なことをすると、嫌な目にあうのは私だけではない、自分だけが不運じゃないと思えます。
弱いから、さらに弱い人や優しい人からエネルギーを奪う。エネルギーを奪うことで「自分と同じ弱い人間を作りたい」「耐えられる自分になりたい」のです。
自分の恐怖を落ち着かせるために、人を脅迫し怖がらせます。他人が困る姿を見て楽しむのです。もしかするとその相手は、親の愛情を独り占めしている(ように見えている)兄弟かもしれないし、右も左もわからない(自分みたいにできない)か弱い存在かもしれません。
もしかしたら身近な親や家族や恋人の「怒り」を感じて焦りが生まれるからかもしれません。
人になめられると悔しい。
周りの人からバカにされるのは悲しい。
傷つくのがとても怖い。
他人によく思われたい。
好きな人にもっと愛されたい。
誰かに自分の気持ちをわかってもらいたい。
こういった、自分の素直な気持ちと向き合ってみてください。それは弱い自分を認めることになり、性格の柔らかさにつながります。自分が何に傷ついているのかを考えることも大事です。あなたが好戦的な気質になってしまった原因を一度考えてみてください。
あなたの中に自分を否定するような気持ちはないでしょうか?
人に嫌なことをされて傷ついた経験はありませんか?
過去に何か、自暴自棄になるような出来事はなかったですか?
今までの人生における自分自身の苦しみ、つらさをわかってあげることで、自分に少し優しくなれます。自分に優しくなれた分だけ心が癒やされ、安心感が生まれます。その安心感によって、周囲の人への攻撃性や支配欲が弱まります。他人にきつく当たることや意地悪な気持ちになるときが、自然と少なくなるのです。
エネルギーは奪うものではなく、与えるものです。
間違いは誰にでもあるものです。責めるのではなく許すことです。