捻れと歪みは必然です。
捻れと歪みが、頚椎や頭蓋骨のミリ単位以下の「ズレ」を生じさせ、循環不良を引き起こします。
捻れと歪みがなぜ必然なのかを私たちは知る必要があります。
1.重力
自分を支えている足元やお尻が傾斜だろうが平坦だろうが、1Gという負荷は絶えず地球の中心に向かって身体を引っ張り続けます。
座位や立位に関わらず骨盤でバランスを維持します。ですので骨盤に絡む上半身下半身の筋肉を緊張させ体液の循環を制限するのです。
2.内臓疲労
内臓と繋がる神経系は脊椎を経由して脳神経と繋がっています。
内臓の神経が過緊張や炎症を起こしただけで、周辺の軟部組織は固着し頚椎のバランスが乱れます。私たちは、食べ過ぎをあまり気にしませんが、食べ過ぎた状態の消化粘膜はそれだけで炎症を起こしますし、蚊に刺されたほどの炎症が元で自律神経が副交感神経寄りに乱れやすくなります。
また、姿勢のストレスで内臓疲労になりますが、内臓の疲労や炎症によって固着した軟部組織の循環を制限します。
3.ホメオスタシス
出来るだけ長く身体全体の機能が阻害されない状態を保とうとする「恒常性」という機能が恒温動物には備わっています。そのため、小康状態という無自覚の循環不良で軟部組織の固着が起きていることに気付けず、悪化することが多いのです。
4.水分不足
全身の70%が水分であり、体温調節を発汗で行なうため水分が不足しがちです。細胞や体液の水分不足が軟部組織の固着を生じます。
5.ストレス
ストレスは感情の起伏の過不足を引き起こします。
ストレスで厳しい環境に適応できるようにもなれますが、終わりのないストレスは内臓や中枢神経に影響を与えます。
特に副腎を経由して腎臓を弱めます。腎臓は血圧(レニン)と血液(エリスロポエチン)をコントロールしているので心臓を経由して全身の循環不良を起こします。
上の5つ以外、別の観点から捩れと歪みがなぜ必然なのかも、私たちは知る必要があります。
私たちは生きています。生きるということは、変化し続けるということです。例えば心臓は形を変え、もっというと捩れ歪むことで動いて血流という「生きる」リズムになります。
足を動かしたり、腕を動かしたりする時も、多様な筋肉がそれぞれ捩れ歪むことで移動できるのです。
固定された状態・・・歪まず、捩れないということは、変化しないというだけでなくそれは「死」を意味します。
つまり、捩れや歪みは生きていれば、必然的に起こることであって、固定しようと考えないように意識することが大切です。捩れや歪みは当たり前、それをどう変化させるかが大切になります。