皮膚の異常には、乾燥肌・蕁麻疹・アトピー・にきび・肌荒れ・フケ・抜け毛などがあります。
この状態とは、肝臓と腎臓が解毒できない状態にあり、毒素が皮膚経由で排出されようとしている状態でもあります。
肝臓は血液にある不要なものをろ過し、腸でウンチに混ぜ込んで解毒します。
腎臓は血液にある不要なものをろ過し、膀胱で尿に混ぜ込んで解毒します。
肝臓と腎臓が上手く機能しない状態は、血流障害が原因です。
お肌の異常は、内臓の状態を表していますし、日常生活をも表しているのです。
血管の99%は毛細血管であり、読んで字のごとく髪の毛のように細い血管です。
私たちのからだは、「解糖系」という無呼吸の瞬発的なエネルギーを必要とする場合に対応するために、血管の内径と赤血球の大きさをほぼ同じになるように進化しましたから、瞬発的なエネルギーばかりを必要としすぎると血流障害に陥りやすくなります。
第一の原因は「疲労」です。「思い悩んだり、真面目すぎて休めなかったり、区切ることができなかったり」と、息を止めてしまったり、呼吸が浅くなり続けたりするということです。
ただし、疲労は食べ物からも生じます。それは糖の過剰摂取です。分解されない糖は乳酸に変わり、蓄積し血液を酸性に変化させます。酸性化は酸化と同じ影響があり老化にも繋がります。
第二の原因は「むくみ」です。膨らんだ細胞が血管を圧迫します。細胞に余剰な水分が取り込まれるのは、血管の濃度と細胞の濃度のバランスが乱れた時です。薬やアルコールや塩分・糖分の過剰摂取でも起こりますし、水分不足でも血管内の濃度が高くなりむくみやすくなります。
第三の原因は「炎症」です。からだは炎症を治すために炎症が起きている場所に血を集めます。炎症以外の場所が血流障害になり易くなります。つまり、火傷も切り傷も全て「腫れて治る」のです。食べ過ぎても炎症が胃や腸で起きます。
血流障害を改善するためには、「疲労」「むくみ」「炎症」をなるべく起こさないようにすればいいのですが、それは不可能です。
そうならないためにも、「血管を拡げる」ということが大切ですが、薬ではダメです。
降圧剤は、血管を収縮し血流を改善しようとしている腎臓から出されるホルモンを抑え血管を拡げようとしますが、末端や脳などの血流が低下しますから、頭が働かない、ボーっとする、ボケがひどくなる、冷え性になるなどの症状が起きます。
狭心症薬は、心筋の血流を改善しているように見えますが、他の血管にも影響を与えるため降圧剤と同じように血流低下が起き易くなります。
「血管を拡げる」血流障害の改善方法は至ってシンプルで、「温める」ということです。
シャワーではなくお風呂、湯船に浸かるという事です。
からだが温まると体温を調節するために汗で体温調節を行ないますので、水分が不足しがちです。
人のからだの半分以上は水です。清涼飲料水やコーヒー、お茶だけで水分補給をしてはいけません。なぜなら、からだが必要としているのは水素と酸素であり、それに分解するためのエネルギーが不足すれば水分を体内に取り入れることができなくなります。
そして、人間は脱水(水不足)にとても弱く、水分が1〜2%失われただけでも意識障害が起こり始めると言われています。体内から失われる水分の量が増えると、脳の働きが悪くなる、だるくなる、目の前がぼんやりする、食欲がなくなる、イライラするなどの症状がみられるようになります。
脱水のレベルが酷い場合は、痙攣(けいれん)や失神などを起こし、危険な状態だと気づきやすいのですが、ぼんやりしている程度の状態だと脱水によるものだとはなかなか気がつかず、そのまま放置されがちです。そして、脱水状態が放置され続けると、脳の働きが低下したままとなり、やがて日常生活や社会生活に支障をきたし、認知症と同じような状態になります。
脱水によって起こる症状は、一時的なものであり、適切に水分を補給すればその症状も解消され、正常な状態に戻ることが可能です。しかし、こうした脱水状態が慢性的に続くようなら、脳を使わない、体を動かさないで過ごす日々が増えることになります。そうした不活性な生活スタイルは、脳の血流量が悪化して脳細胞の死滅が加速したり、脳機能の衰えが早く進行したりして、認知症になりやすくなります。
あまり動かないことから食欲不振を招き、食べる量が減ることで低栄養状態に陥ります。そして、低栄養状態が続くと身体機能や生活意欲の低下につながり、さらに動かない(動けない)状態となってしまいます。こうなると認知症の発症リスクが高まっていく負のスパイラルに陥り、自力では抜け出すことが難しくなるのです。
慢性的な脱水症状では、血液がドロドロになるため、血流障害がおきやすく、脳梗塞などによる脳血管性認知症の引き金になることもあります。脱水の状態を放置し続けることで、認知症だけでなく、死に至る病気を発症する可能性もあります。