その人のことを、いつもわかっている(つもり)。
つもりとは、実際とは異なるのに仮定した気持ち。
相手の気持ちを察しているつもりになっています。
咳をすれば、部屋を温めたほうがいいかな。
しかめっ面をすれば、何か嫌なことを言ったかな。
ため息をつけば、何か気に障ったかな。
最初は見た目ではなく、深く知ろうとします。
でも慣れとともに、こういう雰囲気のときは、こんな気分、またこうしているときはこんな感じと、深く知ろうともせず見た目で判断してしまうようになります。
思い込みとは、深く信じこむこと。また、固く心に決めること。
身近な人にほど、知ったつもりになっています。
知ったつもりになって、いろいろと決めつけるのです。
たいてい、その人が与えてくれている
豊さに気づくことができません。
そしてその人が、いなくなってはじめて、
その存在の片鱗に触れるのです。
いつも気づくのが遅いのです。
そう愛はいつも遅れてやってくるのです。
思いやりをもって接すること。
自分が満たされなければ、人に優しくできないのが人間の性です。
そのためには、まず自分を許すことです。そして許したうえで相手の気持ちを誤解したまま思い込みという自分の気持ちで判断するのではなく、しっかり相手の気持ちを受け取ることです。