ある程度運動を続けると、恒常性=ホメオスタシスによって体のエネルギー代謝が調整され、 現状維持の方向へ動き出します。脳の神経ニューロンも筋肉も、使いすぎると炎症をおこして崩壊し、使わないと刺激低下をおこして衰えていき、使い方がほどよいときだけ発達していくという特性があります。
なかなか変わらないのは、目に見えない恒常性の壁があるからです。生体には変化を拒み、一定の状態を維持しようとする機能が備わっています。もともとは変化する環境に少しずつ順応し生き延びるための生命現象です。体温、血液成分量や濃度、ホルモン、自律神経と五感感覚が現状を中心に保持されようとします。
毒性への反応もそうです。マックやコンビニ弁当を食べると、食品添加物やトランス脂肪酸などの毒物を摂取する事になるので、最初は体調が悪化します。しかし、ある一定量を習慣として食べ続けると、その毒性への反応が鈍り、普通に生活できるようになってしまうのです。これは別に内臓が強くなったというわけではなく、毒を盛られ過ぎた事で内臓がバカになってしまって、何も感じられなくなってしまった結果です。毒に対して寛容になり、毒を受け付けやすい順応した体になってしまったとも言えます。ですから、普段良い食生活をしている人程、悪い物を食べた時に口の周りが荒れたり、吐き気やゲップなどの胸やけといった、拒否反応が起こります。反対に良い習慣を始めても、前の習慣に慣れていたりすると我慢できなくなったり、いつの間にかやめてしまったりという元に戻ろうとする習性が現れます。人には 恒常性=ホメオスタシスという性質が備わっているため、良い習慣を持てたとしても、ある一定ラインから上には行けなくなってしまうという事です。そもそも習慣にしてしまう運動や行動とは恒常性=ホメオスタシスに働きかけて、継続性を高めて成長を促進させようという発想ですが、 習慣化した運動や行動は皮肉にも成長を止める反作用も持っているのです。
ではこの「壁」をどのように乗り越えることができるのかというと、強制的に実行する必要があります。それは、1日中走ってダイエットをしたり、サウナに何度も入って汗をかいたり、 過食しまくって体重を増やしたりするような方法です。断食によるデトックスなどもこの類に入ります。そして脳の統合、ホールブレイン。
この方法が恒常性=ホメオスタシスをうち破る事ができる唯一の方法です。習慣を無視し、短時間で実行するので、停滞していた体はビックリして動き出します。止まっていた減量も進みます。デトックスをすれば毒素が一気に排泄されます。動きにいつもの習慣が表現されます。苦手な動作はいつもの習慣という意識からコントロールされます。
本来使うべき筋肉が弱まっている場合、それは内臓の機能が低下しているからかもしれません。陰陽五行を活用して、筋肉の反射テストで動作の評価を行い、筋肉弱化が起きていることを確認します。修正課題を実施して、筋肉の安定化を確認してもらいます。
課題を繰り返し行うことで苦手な動作がなくなり、安定した動作が行えるようになり、無意識の安心感が芽生え、行動のパフォーマンスにゆとりが生まれます。
運動の苦手な方、成績を上げたい方、仕事の効率を上げたい方、家事が苦手な方などにおススメです。